公演のあとに
あれはもう、夢のような週末でした。
もう2月も終ろうとしていますが、少し初旬の公演のことを✨✨
2月4日は所沢ミューズ、5日にはサントリーホールでの公演が続き、流石にこの2連続公演のあとはリカバリーが大変で💦
2千人規模の大ホールでの重要な公演が連日続くこと自体希有なので、お話を頂いたときは迷い、不安もありましたが、
終ってみると本当に大切で貴重な二日間になっていました。
4日は所沢ミューズでの年に一度のホールオルガニスト企画リサイタル
5日はサントリーホール休館直前オルガンリレーコンサート
しかも今回は両方とも、ソロではなく共演者との出演、そしてコンセプトも曲目も全て異なるという、
『私の人生で今後こんなことって起きないかも』と自問自答しながらの挑戦でした。
所沢でのリサイタルは一年間あるいは自分のライフワークとしてプログラムを組みますので、それはそれは大切なコンサートです。普段弾いている楽器なので慣れてはいても、公演の中では合わせあり、お話もあり、毎年一度新たなプログラムで2時間のリサイタルを迎えるというのはとても大変なことです。
それに加えてサントリーホールは、今年31年目を迎えてメンテナンスのため半年間の休館という事で、その直前に開かれるオルガンコンサートでの演奏。これもまた、日本が世界に誇るホールの威信を掛けた大プロジェクト、力が入ります❗
でも、どちらも沢山のお客様にお越し頂き、それぞれに違った響きを楽しんで頂けて、本当に幸せな二日間でした。
もちろん、自分の演奏には山ほど課題がありますが、、、
今回乗り越えられた事は大きな自信になっています。
さてさて、お待ちかねの(勝手に💦)フォトで振り返ってみよう〜のコーナーです♪(写真は各ホールから頂きました)
一番上の写真も、所沢ミューズ。
モーツァルト公演なので、前半の衣装は赤🔴
前半はソプラノの澤江衣里さんがモーツァルトのモテット「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」のアレルヤを清々しく美しく✨
今回のモーツァルトのオペラ作品を演奏するにあたって、偶然結成された東京芸術大学の『同級生トリオ』
バリトン大山大輔くん&ソプラノ澤江衣里さん&オルガン梅干野安未
彼らと一緒に共演できて本当に良かった♥♥
当日は俳優業でも経験豊富の大山君がネヴィゲーターを務めて下さり、声も間合いも抜群でした。
ちなみに並ぶとこんな感じに😊
これは後半のオペラの部。『フィガロの結婚』と『魔笛』から、ハイライトでお届けしました。
私も澤江さんも衣替えして登場です。
そして歌い手のお二人としっかりアンサンブルが出来るように、舞台の移動式演奏台に移動して演奏します。
でも、ここで演奏する時には打鍵と発音の時差や、鍵盤の軽さ、伴奏以外にも様々な難しさを生み出すのです😱
これは、『魔笛』の中の有名な「パパパの2重奏」。パパゲーナとパパゲーノ、まだこんなに離れていますが、
最後はこんなに仲良しに😌
大山君の多彩な演技力と舞台での圧倒的な存在感、衣里さんの優雅かつ芯のある歌声に支えられながらオペラの部も大盛況👏👏👏
そのあとは後半最後の超絶技巧を駆使した「アダージョとフーガハ短調」をオルガンソロで演奏しました。
これは、今まで取り組んだ中で最も難しい曲、といっても過言ではありません😨
フーガという厳格な書法を用いながら、禁則ばっかり、どこまで行くの〜というくらい破壊的な最期、これがまさに私の好きなモーツァルトの世界。
実はこの曲が弾きたかったので、この公演が出来上がったのです。㊙
講演後のほっとした同級生トリオ2017
いつかまた、再結成ですね♡ありがとう♥
遠く山口県からいらして下さったお客様もおられ、とても温かいお客様に迎えられて、無事3回目のリサイタルも終える事が出来ました。
本当に有り難うございました。
さて、興奮覚めやらぬうちに、寝ていても覚める夜が明けて、翌朝、サントリーホールへ向かいます。
ホールの方の気遣いでリハーサルを一番最後にしてくださり😢
なんとかたどり着いた先には、共演のヴァイオリン奏者正戸里佳さんが準備万端!
里佳さんとはパリ留学中に出会い、パリの教会でも一緒に演奏しましたが、私なんかとは次元が違うくらいのエリートさん。若くしてパリに渡り、研鑽を積まれています。
新進気鋭という言葉がピッタリの研ぎ澄まされた感性と豊かな歌心に恵まれた素晴らしいヴァイオリニストです。
パリ在住の里佳さんと日程の調整ができて、再び共演できると決まったときは、本当に嬉しくて、心が弾みました♪
今回のコンサートは5人のオルガニストがリレー形式で演奏していくもので、私は4番目に出演。
里佳さんとフォーレ「夢のあとに」、ラインベルガー「ヴァイオリンとオルガンのための作品」の序曲を演奏した後、ソロでバッハの前奏曲とフーガト長調を演奏しました。
こんなに素敵な光景に❗❗これは1曲目のフォーレです。
この距離でアンサンブルするのはかなりスリリングでしたが、音響的にこちらがベストな判断でした。
ラインベルガーの作品では音楽的掛け合いがあるため、この後里佳さんはオルガンの横へ移動演奏します。
里佳さんとは入念に合わせをしてありましたが、オルガンとヴァイオリンの音量のバランスのこと、ホールでの短時間のリハーサル、でも色々な不安は吹き飛んで、本番は想像以上の集中力が降臨🌟🌟🌟
自分で言うのも恥ずかしいですが、特別な演奏が出来たコンサートでした。こんなのは久しぶりです。
音と音で会話しながら、同じ世界を描いてエネルギーを共有できる喜び といいましょうか。
満場のサントリーホールのお客様のどこかから、ブラボーが飛んできました。
そんな素晴らしい音楽世界を一緒に築いてくれた正戸里佳さん、本当にありがとう✨✨
途中で、髪に付けていたアクセサリーが宙ぶらりんになるハプニングもありましたが、ピンチはチャンス〜〜〜!!!!😁
最後は出演者全員でステージへ。計らずして、なんとかレンジャーみたいな配色 (*o*!!!)
オルガニストの先輩方、其々に個性溢れるプログラムで、本当に素晴らしかったです!!
その後の打ち上げでは、サントリーさんの最高級ウイスキー響●●年ものを飲ませて頂いたり、、、💘
また9月から、新しく生まれ変わるサントリーホール、待ち遠しいですね♪
音楽を奏でられる幸せ。
支えてくれる家族や友人達、叱咤激励して下さる先生方、真摯に音に向き合う仲間たち、音楽を愛するみなさま。
みなさんによって生かされているなあと実感する毎日です。
本当に、心から感謝をこめて。
Avec tous mes remerciements,
Musicalement,
Ami Hoyano